「ここも」下半身のうずきが思い出したようにぶり返してきた。
 ミサトは指先で浩一の後ろをトントンと軽くつついてやった

 「ああっ!」
 浩一は、精一杯ミサトのショーツを嗅いでいる真っ最中だった。ミサトはそんな浩一を好きにさせながら、そっと、囁き声で語りかけてきた。

 「フフッ、好きになってきたんじゃありませんか?」
 ミサトはトントンと軽くノックをくれ、浩一の答えを知りながら、低い声で、いやらしく尋ねた。
 尋ねられた時の反応が面白いといわんばかりだ。

 「だんだん、ここも・・・・」ピタピタと指先がタップする。
 一言、一言、ミサトの言葉がうずきを高くつのらせてゆく。
 (ああ、そこ・・・そこ・・・)


 「好きになって・・・・」(ああっ、すきだ、すきだよっ!)クルクルとミサトが指を旋回させると、その指先から見えない糸が紡ぎ出されているように、何かが亀頭の先に巻き付いてくる不思議な感覚があった。

 「ここなしじゃいてもたってもいられない・・・」
 ミサトの指は魔法の指だった。 一度味わうと忘れられなくなる。
 (好き・・・好きで、たまらないよ・・・)
 
 「どうしようもない子になってきたわね」ミサトの指先から見えない魔法の糸が紡がれる。
 「どうしようもない、いやらしい子に」見えない魔法の糸が、浩一の欲望を捉え、グルグル巻きにする。
 ミサトの言うとおりに、背徳感がこみあげ、下半身の奥から、どうにもあらがえない疼きがこんこんと湧き上がる。
 「それでいいの・・・」ミサトは指を再び浩一の中に突き立ててきた。
 「ひっ!」 プスリ、と音をたてて浩一のすぼまりは、ミサトの指を飲み込んでゆく。
 
 「あ、あ、あ、あ」すぼまりは、ミサトの指を根本までまるまる飲み込んでしまう。
 ミサトの指が入ると、膝が震え、肉棒は気が注入されたように、垂直に堅く張りつめてゆく。


 「ガバガバよ。ここ・・・」クイクイと指先がしこりを弾く。

 「ひ、ひ、い、いい、いっちゃ、いっちゃぅ!」浩一のシンボルは激しく痙攣を起こしていた。

 「だめよ、許しませんから」ずるりと指が撤退する。浩一の後ろはポッカリと穴を穿っていた。
 今度は、いきなり束ねた二本にひねりをくわえながら、貫いてくる。ズブズブと容赦なくすぼまりを拡げてゆく。

 「おおおお〜〜〜!」 浩一はガクガクと頭を振って快感に応える。
 浩一のぱっくり穿つすぼまりは、今や斜めに挿されたミサトの指によって、聞くに堪えない音を立てた。
 開発の始まったばかりの穴は、ミサトの指二本に引き裂かれそうになっている。
 それでも、味わっていたくなる快楽がそこには隠されていたのだ。

 「あ〜らあら、何この音?」ミサトは大きな音をたてながら、浩一の小さなすぼまりを調子よくかきまわした。
 「あはぁぅ!」 今は狭く窮屈なこのつぼみの中が、いずれ、父親のように、大きく花開き、ミサトの巨大なご褒美をねだる「快楽の筒」となり果てるのだ。

 筒になったらもう、ミサトのいない一日などありえない。
 麻薬中毒のように、ミサトのことばかり考え、いてもたってもいられなくなる。

 「ね、この音」ミサトの指先は、浩一の中の快楽の実を的確に捉えていた。
 「これがぼっちゃまの音」指が細かく抜き差しされる。
 激しく粘液が擦れ合う音が響く。
 全身の穴が濡れるような刺激だった。 どこもかしこも、よだれがとめどなくあふれ、浩一はすすり泣くような嗚咽をもらした。 
 「ほら、ほら、ほ〜らぁ、これはオケツマンコの音でしょ?」
 
 「どう、もっと?」(ウ、ウ、)
 浩一はトロンとした目で小さく返事をした。
 
 「フフフ、もっと? オケツマンコ、かき混ぜられてたまらないんでしょ?」
 (ウゥ、ウウゥ!)しまりのない口が自分の意志では閉じられない。よだれが、あとからあとからと、あふれだしてくる。

 「たまららないの?、オケツマンコかき混ぜられてたまらないのぉ〜」ミサトが嗤いながら囃した。
 「う、お、お」大きな声があがる。

 「言ってごらん!」 (ウ、ウウッ、ウウッ)

 「オケツマンコたまらないって」「ほら!」ズキンとしこりがミサトの指ではじかれる。
 「ああぁッ!」
 
 「さあ!」ミサトは低い声で促した。
 「あああっ!」浩一に逆らう意志はないが、口が思うにままならない。

 「さあ、オケツマンコ、オケツマンコたまらないって」
 「あああっ」ミサトはわざと、浩一が口がきけないように、刺激を与えているのだ。
 「フフフッ」こりっ、こりっ、こりっ、と、ミサトの指先がしこりをおはじきする。
 ひっかかれるほどの荒っぽさは、浩一にとって失神するほどの刺激だった。
 「あああっ!」目の前にフラッシュのような閃光がはじける。

 「ほら、言えたら、ご褒美にイカせてあげるわよ!」
 ごしごしと、指の腹でしこりをこすってやる。
 「ああああぅ、あああ、お、オッ、オケツマンコっ、オケツマンコッォォオ!」浩一は体毛が逆たつような快感に震えながら訴えた。
 「ン?オケツマンコ? オケツマンコがどうしたの?」ミサトはからかってやった。
 「オケツマンコどうしたの?」ぎりぎりの浩一に対して、ミサトはクスクスと笑みを浮かべながら、指の先で、浩一自身を自由自在に弄んでいた。
 「あああ、いくいくいく、ひ、イク!」

 「イイなさい!」ぴしゃりとメイドから叱咤がとぶ。
 「あああっ、いぎます、助けて、助けて、いぐいぎ!ぁぁぁああぅ!」浩一は意識がもうろうとしたまま、苦しそうに溺れていた。心がミサトの言葉に溺れていた。
 メイドは、絶頂の引き金に指をかけたまま、その感触に秘められた男のほとばしりの瞬間を味わっていた。
 
 「あああああ〜」ギリギリの状態を、チョンチョンと軽い刺激で弄んだ。 
 「イキそうですか?イケませんね〜?」
 
 「フフフ、困りましたね〜」極限を味わわされている、浩一はそう思いこんでいた。
 しかし、ミサトにとっては、序の口、慣れ親しんだ過程にすぎない。
 「くくく、私は今とっっても、楽しいわ、だって・・・」
 ミサトは嗤った。羞恥心を煽る、耳障りな高笑いだった。
 「ぼっちゃまは、どんどん、わたしの思いのままになってるんですもの」
 「あなたも、あなたのお父様、旦那様と同じ道をたどるのね・・・」 脳裏に、変わり果てた父の姿がよぎったが、今の浩一にとっては、イクことが全てだった。
 
 
 どんどん・・・
 ど〜んどん・・・ミサトの声は重く、心の奥深くに沈んでゆく。
 (墜ちてゆきなさい・・・)浩一は溺れていた。アップアップとあえいでいる。
 「これから、もぉ〜〜っと」ミサトの言葉が体の芯に染みこんでゆく。 
 「も〜っと」ズシンと重しを結わえられたように、体が沈んでいく。
 「もっと、もっと、いやらしくて、気持ちのい〜いことをされて、私の虜になってしまう」浩一もその通りだと思った。
 そうなりたいと思っていた。ずっと以前から。
 「こんなにキモチイイのは間違っていないからですよ」
 「アアアフゥッウウウウ!」
 「わたしの言葉が正しいから」ミサトの指が亀頭を複雑になで回す。
 「ハッァアッハァッ!」
 「気持ちよくって、何もかもメイドさんのいいなり」しごかれると、全身が快感で硬直する。
 「今のぼっちゃまも正しいと感じているのでしょう?」
 「ウウンッ!ウウウンッ!」全てミサトの言うとおりだった。
 「いい匂いを嗅いで、いいものに触れて、いい物を口にし、いい物を見て・・・、ここちよい言葉を浴びて、夢心地になって・・・」とめどなく言葉が頭の中に流れ込み、下半身は妖しい快感に染められていた。 
 「ハァアッ!クアッ!」後ろをもっと強く刺激されたかった。イケる、そんな予感がした。
 「ぼっちゃまは、虜・・・」ズルズルと、ミサトは浩一から指を引き抜き、また貫いてゆく。
 
 わたくしの虜。
 わたしの言葉が正しくて、ぼっちゃまも感じてしまう。
 こんなに感じてしまう。それは、正しいから。
 正しいから。
 「・・・」ミサトの声が時折、頭の中に直接語りかけてくる。
 
 「でしょう?」声のうっとりするような、鈴の響きに浩一は痺れた。
 
 ほら、正しい。
 ミサトお姉様の言葉が正しい。
 正しいから、
 逆らえない。逆らうのは間違い。

 「とてもキモチイイ・・・」同時に、後ろと、前からつきあがる快感に、天に向かって上ってゆくような気分だった。
 
 ミサトお姉様の言葉が気持ちいい。
 なによりも気持ちよくって逆らえない。

 「ああああ〜〜〜正しい!キモヒイイッ!あああっ!」浩一はミサトの言葉を繰り返した。 
 「わたしと出会ったときから、ぼっちゃまの心は私に捕らえられていたのです」

 ミサトの指が、男根に絡みつき、天女の羽衣のように表面を泳ぐ。

 「メイドの指に絡め取られて、もがくぼっちゃまに逃れる術はないのです」
 激しく刺激されると、あっという間に絶頂が近づいてきた。

 「ただ、絞り尽くされるまで、そうやって夢心地でうつろいでいなさい」
 ミサトは絶頂を巧みに操って、浩一にギリギリを味わわせた。

 「優しく、気持ちよぉ〜く吸い尽くしてあげる。」はりつめた股間から、射精とは異なった何かが吸い上げられるような感覚があった。
 何かが吸い上げられる際、何かは、浩一の気持ちいい部分を通って、連続した快感を感じさせた。
 「あふ、あふ、あふ・・・」息が止まりそうだった。

 ミサトは責めを加減して囁いた。 
 「今は我慢が大事よ」

 我慢させられれば、させられるほど、気持ちよくなれるの
 うんと気持ちよくなって、おかしくなっちゃいなさい。
 それからイカせてあげる。
 わたしの許しで初めてイクの。
 そのときは我慢してはだめよ?うんといっぱい出すの。けちったりしたらゆるしませんから。
 なにもかもすべて吐き出しなさい。なにも残さず、ね?
 ミサトの声が直接、頭の中に語りかけてくる。それは脳にとても心地よい刺激だった。

 
 「スッカラカンになるまで抜き尽くしてさしあげます」ずっと抜き取られ続けていたい。そう切望していた。

 ミサトが昔話と称して、聞いたこともないような話を始めた頃から、浩一は徐々にメイドの言葉に翻弄され、更に深いトランス状態にはまってゆく。

 ミサトは話しの内容よりも、声の抑揚、高低を巧みに使い分けて、聴覚から脳全体に揺らぎを与えたのだ。
 この揺らぎが起こると、浩一の自我は少しずつ歪んでゆく。
 ミサトは自在にゆがみを加え、浩一を変えてゆく。揺らぎ状態にある人間はミサトに命令されること、決めてもらうことを心地よく感じるようになる。

 この頃から、ミサトの表情がガラリと変わり、冷徹で、さげすむような眼差しで、口元は、慈愛など微塵も感じさせない残酷な笑みを含んでいた。その唇が、浩一の耳元に牙を剥くように囁いた。

 (おまえは虫けらよ。おまえはわたしの罠にはまった虫けらだったのよ。フフフ。それをこれからたっぷり教え込んであげますからね)
 心地よい言葉だった。浩一は真っ白になりつつある。

 ミサトは、繰り返し、繰り返し、小さく低い声で囁いた。それは、もちろん今の浩一には理解できない。
 「あふぅ、フフ・・・」
 浩一は、ミサトの低い声と生暖かい息吹を耳の奥に感じると、その表情がゆるんだ。
 (ククク、お馬鹿さん・・・)

 聞こえない、理解できない状態だからこそ、耳打ちできた悪魔の宣告だった。
 ミサトは、ここぞというときに、残酷な宣告をくだすのが、やめられない性分だった。

 いつもそうだった。獲物が、気づかないうちに自分で起きられなくなり、自分の手の内で永遠に転がり続ける快楽の亡者になると、どうにかして、教えてやりたくて我慢できなかった。 自我があれば、その顔は悔恨に醜く歪むだろう。 ミサトはその為なら、獲物を気まぐれに解放してやることも辞さない。いつか、その為の時間も与えてやるつもりだ。

 この若者の父のように。
 この恍惚と惚けきった表情が、苦悶に歪み、悔恨の涙にくれるその日が待ち遠しかった。
 浩一の父は、その涙を、この魔性のメイドに、思う存分、たっぷりと味わわせた。
 傲慢不遜な男だっただけに、その征服感は格別だった。

 奴隷と成り果てた、浩一の父は、ミサトの更なる要求に対し、息子を差し出してきたのだ。
 おそらくこれが、最期の宝だろう。
 ミサトは浩一も地獄に堕とすつもりだった。
 息子が墜ちるのを、あの男はまた涙を流すだろう。またその味は今までとは、違った味になるに違いない。

 ミサトは続けた。
 「まずは、もうこれなしではいられない快楽の虜だということをしっかりとたたきこんでさしあげましょう」
 今、ミサトの本当の責め地獄が幕を上げた。


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メイド 魔性の快楽地獄