承 挑発

 

深夜の淫らな奉仕

  (フフフ、それなら、これはどうかしら? ) 
 黙ったまま、ミサトは手を持ち変えると引っ張るような逆手持ちをした。指を優しく絡めたまま、ゆっくりと、引き上げ、人差し指が亀頭のカサに引っかかったところで、クルリと順手に持ち替えて今度は根元に向かう。女性器に挿入したときよりも何倍もの快感を与えるために指一本、一本に気を遣い、敏感なスポットを巧みに刺激しながら、ストロークを繰り返す。単調な攻めになるのをさける為、時折、袋から会陰部、すぼまりへと爪の先を使ったテクニックを披露した。
 「う〜〜〜ん、うううう〜〜ん」
 案の定、浩一は悦楽の呻きを発している。
 (フフッ、たまらないみたいね)
 「どうですか? 」
 「まだ、我慢できますか? 」
 「もっと気持ちよくできるんですけど、今日はこの辺にしておきましょうか? 」
 「えぇ?」(セ、セックスはナシ? このままイカされちゃうの?)
 ミサトは淫靡な笑みを浮かべ浩一の耳元にそっと囁いてやる。

 「わたしの中で気持ちよくなりたくありません? 」
 浩一の脳内にガツンと堅い衝撃が走る。メイドの甘い吐息は最も浩一を欲情させる振動で鼓膜を震わせたのだ。

 その振動はどんな理性も引き剥がす魔法の言霊のように浩一の精神に取り憑いた。

 「え? 」もう一度聞かれたい。もう一度。何か大事なことを聞かれたのに想い出せない。覚えられなくなっている。
 チクリとシンボルの芯から股間に痛みにもまさる速さで快感が走る。
 ミサトはクスクスと忍び笑いをこらえながら、もう一度浩一の耳元に唇を寄せて囁いた。
 最初に甘く、暖かい息を吹き込んでやる。
 ザワッと皮膚の下を淫らな風が吹き抜ける。
 「メイドのぉ、エ〜ッチなぁ、」


 「オ・マ・ン・コ・・・ 」
 同時にクチュクチュクチュ、と音立ててシンボルを扱き出す。
 クチュクチュクチュクチュクチュ・・・
 「あ!あぁ!」
 ハートに斧をたたき込むように重く、どこか深いところから、響いてくるような低い声で言葉を接いだ。初めはゆっくりと話し、
 今度はたたみ掛けるように。
 「・・・の中にぶちまけたいんでしょう? 」語気を荒げ、早口でまくしたてた。 クチュクチュクチュクチュと、無慈悲に扱きながら、まるで指の速さに合わせるように。
 「あひ!あ、あぁ! 」
 フンフン、と浩一は悶絶しながら狂ったように頷く。その表情は、過去にミサトの快楽拷問による尋問に屈した男達と同じであった。 皆、抵抗も空しく、最後は歓喜の声をあげて堕ちていったのだ。

 (フフフッ、やっぱりね・・・男ってみんなそう・・・ぶち込めばわたしが虜にでもなると思っているのかしら。馬鹿ね〜わたしにくわえ込まれて虜になるのは、おまえ、のほうよ!)

 「お漏らししないでくださいね」クチュクチュクチュクチュクチュ、クチュクチュ、

 「お漏らししたらお終いにしますよ」クスクスと忍び笑いを漏らしながら、クチュクチュクチュクチュクチュクチュ・・・・・・クチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチクチュクチュクチュクチュクチュクチュュ・・・・・・
 「あ、やめ、ヤメ、ひぃ〜!み、ミサトざん!イィィ〜〜〜〜〜」
 メイドはバシンとイク寸前で急制動をかけ、メリメリメリ、と強靱な握力でシンボルを締めてやる。
 どうにも扱えないほど、大きな岩に挟まれたような無力感と、締め付けによる激痛が射精を押しつぶしてしまう。
 「ガッ!ぐぶぅぅぅう〜〜〜〜〜〜!! 」顔を赤鬼のように真っ赤にしながら浩一が呻く。
 「じゃあ、もう少し我慢しましょう 」浩一に与えている激痛とは裏腹にミサトの声はあくまでも優しく、浩一のこめかみに唇を軽く当ててくる。
 (もっと無駄な抵抗をして、楽しませてちょうだい。フフッ)

 「我慢できたら、入れてあげます 」
 (アッハハハ、我慢できたら、の話だげどね〜)
 ハッ、ハッと息をしながら浩一はただ、ただ、頷くしかなかった。
 (あら、あら、泣くほどのことでもないでしょ〜にぃ〜フフフ)

 固く閉じられた浩一の目尻から涙が流れる。
 (きれいよ・・・)ジュンと、女陰が濡れてくるのがたまらず、ミサトはウットリと目を細めた。
 涙を滲ませる浩一を慰めるようにミサトは声を掛けてくる。
 「2回イってるんだからできるでしょう? 」
 (フフフ、何回目だろうとイカされちゃうのよ!)
 ゆるやかにシゴキながらしばしの安らぎを与えてやる。
 「う、ううぅ・・・」
(10回目でも20回目でも、全部忘れてイカされちゃうのよ!)
 「ね? 」お返事は?と、ミサトが小首を傾げて笑う。
 と、すぐさま、例のシゴキが再開された。
 「あっ」クチュ、クチュ、クチュ、クチュ、クチュ・・・
 ようやく射精を免れて呼吸を整えようとした刹那、またしても、メイドのシゴキが始まる。

 「フフフフ、クチュ、クチュ、クチュ、クチュ、クチュ」
 クチュ、クチュ、クチュ、クチュ、クチュクチュ、クチュ、クチュ、クチュ、クチュクチュ、クチュ、クチュ、クチュ、クチュクチュ、クチュ、クチュ、クチュ、クチュクチュ、クチュ、クチュ、クチュ、クチュ・・・

 (ほら、ほら、ほら、ほら、ほっおら、ほらほら、)
 「アヒッ、ウッ」ピッとシンボルの先から透明でない粘液が一滴噴き出した。

「あら!」再びメイドが急制動をかけてやると、浩一はのけぞってガタガタと震えた。 

 (あぁぁら、アラアラ、またお漏らししそうよ〜お口のゆるいチンポね〜)
 

 「イキそうなの〜?」(アッハハハハ、あ〜おかしい、フフフフ・・・)

 「そんなはずないわよね〜」
 「あと、もう少し我慢できたら、ネ? 」 
 餌を焦らすように愛撫を与えながら、浩一の性感をいたぶり、欲望のその先を促した。
 やめられるわけがない。
 「あっ、も、もう少し? だめ、やめないで! 」
浩一は半泣きで訴えた。ミサトはじっと浩一の目を見つめたまま、ニヤリとほくそ笑むと、
 「やめませんよ、フフ、かしこまりました。もっと気持ちよくなりましょう」
 (フフフ、そうよぅ!  みんなそうやってどんどん深みにはまってゆくのよ〜)

 片方の手で袋を引っ掻くようにカリカリと爪の先でくすぐってくる。かと思えば、手のひら全体をピッタリとあてて、さするように、後ろから前へと、愛撫する。
「あふ、あふ、」
いつのまにか、指先は再度、浩一の肛門を誘惑するようになぞりだした。爪の先でコリコリとした括約筋をくすぐると、その蕾はヒクヒクと反応を返してくる。
 「あふ、・・・」浩一が忘れていた快楽である。
 (ここは、まだまだ処女ね。フフ、堅いわ。そのうちフニャフニャにしてあげるからね)

 今日はこの辺で逝かせてやるとしよう。まだまだ、お楽しみはとっておこう。ミサトは心の中でひとりごちた。

 「フフフ、もっと気持ちよくなりたい? でも、我慢してくださいね」
 ( ここもそのうちにたまらなくなってきますから、フフフ、)
ほんの少し、指先をすぼまりに差しこんで、クリクリとほじってやると、浩一は歓喜の笑みを浮かべ仰け反った。
 「あふ〜うぅぅぅぅ〜」ウットリとする陶酔感が肛門から前のシンボル、更に背骨を伝って全身に広がってゆく。脳と菊門がダイレクトにつながったかのように、脳みそも指でかき回されているような快感に痺れた。 
 「ああ、いいよっぅ」もうどうにでもしてくれ、そんな気持ちにさせるような快感だった。
 ミサトは前屈みに覆い被さると、浩一の腹部に唇を吸盤のように吸い付かせ、ブルースハープを奏でるように巧みにヌルヌルとスライドさせる。くすぐったさと快感のきわどい合わせ技に筋肉が勝手にビクビクと引きつる。
 「アアア!いい!あっあ〜〜ふぁ〜」顔を激しく左右にブンブンと振り回しながら、浩一は悶絶した。

(フフッ、今度はこれ? )
 ミサトはニヤニヤしながら、浩一の乳首を唇に含んだ。
 舌先で唾をなじませてやてから、軽く前歯で挟んで舌先でチロチロと嬲った。
「ふ、う、う、う〜〜〜ん」浩一は女のよう甘えた声で悶えた。そのまま唾液をたっぷりとしたたらせながら、女の柔らかい唇と舌が浩一の胸をトロトロとナメクジのように這ってゆく。
 仰向けになった浩一の腰を横から両太股の間に挟み、横から抱きつくように全身を絡みつかせる。ローブをまとっているとはいえ、その下は裸で、柔らかくウットリする香りと肉感に包まれながら浩一はクネクネとその身をよじる。女の股間のぬめりを浩一の腰の横に押しつけながら、片腕を挟んだ浩一の大腿部に滑らせると、クルリと絡ませ、グイィッと浩一の片脚が高々と持ち上げられる。
 「あ?あぁぁぁ」そのまま高く掲げられた、脚はキリキリと膝と胸がつくほどに押し上げられ、そのまま脚がおりないようにミサトの肩が押さえつけた。
 まるでレスリングをしているような変則な姿勢をとらされる。
 片脚を高々と持ち上げられたことで、浩一の股間はメイドから嬲られ放題の無防備な醜態をさらしている。 

 「フフフ、恥ずかしい? 」横からミサトの吐息が乳首をくすぐってくる。
 右手は竿を根本から先へねっとりと愛でながら、左手はサイドから股間に潜らせて袋から蟻の戸渡りにかけてしつこくくすぐってやった。
 「でも、我慢してくださ、い、ねぇ〜、軽いストレッチですから・・・」
 「う、ふうぅぅん、くふうぅぅむむ・・・」痴態をさせられていることと、肉体的に苦しい体制を強要されることで頭がボウッと霞む。筋が引っぱられキリキリと痛む。
 無理に脚を持ち上げているので、内臓が圧迫され脳内の血圧が高まってゆく。
 ズキズキとこめかみに心拍を感じる。
 赤い照明にぼんやりと浮かぶのは、ベッドの上で男が女に全身を嬲られ、うねるような快楽に悶絶する姿だった。
 女の顔は赤く染まり、その瞳はキラキラと光る。唇に浮かぶ笑みは、男を弄ぶのを至上の喜びとする、魔性そのものであった。
 その指先に糸を解されるように弄られ、快楽に悶絶しているのは、全裸を赤く染められた男の方であった。

 海に沈められて、水面ギリギリで海底に引き戻されるような責めが執拗に繰り返される。
それに近い溺死寸前の苦しみを、その苦しみを通り越して陶酔感にまで昇華させるのがミサトの目的でもあった。苦しみを昇華させた快楽は危険な麻薬である。
 一度溺れれば、魂に焼き付けられ、忘れられなくなる。何度でも味わいたくなる。男を奴隷に堕とすにはもってこいのご褒美になるだろう。
 今、この獲物はその苦しみを昇華させる訓練を施されているのだ。 

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メイド 魔性の快楽地獄