転 男転がし
「え? 今、とおしゃいました? 」
メイドはわざと大きなリアクションで首を起こして浩一の顔をまじまじと眺めた。スッと目を細めて、
「あらあら、こんな時間からここで? ですか? も〜」
さも可笑しいとばかりに半オクターブ高い声を浩一の羞恥心に突き立てた。
言葉で辱めている間もメイドの悪戯は浩一の分身をからかう。
「看護婦さんが、お医者様を連れて戻ってきますよ」
もっともらしく、常識的な事をすました顔で口にしながら、足の指で浩一の最も弱いポイントを挟んだり、つねったりしていたぶる。
じりじりと焦らされ、意識が遠くなりそうになっていた。
頭をグラグラさせながら、浩一は堪忍してくれ、と心の中で叫んでいた。
「帰るまで我慢されたほうが、」
ズリズリと足の裏でシンボルを擦りながら、
「よろしいかと・・・」最後まで聞いてられず、浩一はせっぱ詰まったように叫んでしまった。
「あぁ! もう、我慢できないよっ」
だだをこねる子どものような態度にメイドはビクともしない。
「だったら、もっとメイドさんにお願いしなくちゃね〜、フフフ 」歌うような抑揚をつけてメイドはたたみ掛けた。
もったいぶって高飛車にでたメイドの態度は、浩一をムッとさせたが、ここで意地を張ってはいられない。
もう、とにかくメイドにして欲しくてたまらなくなっていた。
「み、ミサトさん、お、」
ミサトはギュッとつま先の親指でズボン越しのシンボルを踏んづけた。
「あうっ!」ツンと股間を快感の信号が突き抜ける。
「ぼっちゃま、お願いしますは? 」
悠長に紅茶をつぐと、ミサトはカップを上品につまんだ。
つま先でグリグリとシンボルを踏みにじってやりながら。
「ひ! 」
「早くしないと看護婦さんが戻ってくるわ」
「こんなに・・・」ズボンの中の二つ玉がメイドの足の裏でグニッと転がる。
「ハァァ、み、ミサトさん!」
「堅くなった、チンポ! 」ツツーッ、ツツーッと、足の爪で掻くように茎をなぞってやる。
「見られてもいいのかしら? 」ズイズイと扱くように足でこすってやる。
「ウハッ、が、我慢できないんだ! 」
「いいのかしら?」亀頭があるあたりをグルグルと撫で回してやる。
「くうぅ!しごいてよ! 」
「いいのかしら?」二本の指で挟んで抓ってやる
「ふぇ、ど、どうしてそんな意地悪するんだ! 」
「いいのかしら、いいのかしら、いいのかしらぁ? フフフ・・・ 」 メイドの言葉が、魔法の呪文のように聞こえてくる。 どんどん、と追いつめられてゆく、イカされそうで、イカされない、ギリギリの一線まで追いつめて、揺さぶられているようだ。
「後生だから、昨日みたいにイカセテったら! 」
焦れて浩一はかんしゃくを起こした子どものように、金切り声になって、懇願した。
シンボルを嬲るつま先は、これぐらいでは全くひるまなかった。
メイドは上機嫌で歌を口ずさむように話しかけてくる。
メイドのつま先は、射精寸前の状態で、巧みに男の快感をコントロールし、浩一を気も狂わんばかりの状態にした。
「ね、いいのかしら、い〜のかしらぁ〜見られてもぉ? 」足の親指、人差し指で挟んだままゴシゴシとズボンごと扱く。
「クゥゥ〜、お願いしますぅ!」
「早くしないと? 」いいの? と意地悪な流し目で浩一を睨む。
「どうか、お願いします、お願いします!」
「お願い、お願いします!」オウムのように浩一は繰り返した。
「フフ〜ン、お願いします、だけ? 」メイドは、じりじりと焦れる浩一に助け船を出してやる。
「どんなことでもしますから!いい、イカセテください、早く! 」
今の浩一に思いつくのはこれで精一杯だった。
具体的なことは何一つ考えられなかった。
口にした約束がどんな効力で自分を縛ったか。
メイドに立てた誓いで、自分がどうなったかなど考え及ばない。
「なんでも言うことを聞きますから、お願いしますよぅう!」
浩一は根を上げた。完全に降伏状態で懇願した。
「あらあら、オーバーね〜、フフフ、いいですよっ」
「ああ〜、早く! 」
「何でもいうこと聞ける? いいわ、じゃあ、脱いでごらん? 」
「え? 」何でも言うことを聞くのなら、やってやる、と言っているのだ。
だから、自分で脱げと指示されているのだ。
浩一はこの会話に微かな違和感を感じ、一瞬聞き返してしまったが、せっぱ詰まった欲情がすぐに押し流してゆく。
「見られないように内緒で、ここでしてあげますから、出していただけます? 」
メイドの言葉が終わらないうちから、浩一は椅子を立ってメイドの前にいく手順も考えられず、椅子に座ったままベルトをゆるめ始めた。
手にしたカップの縁をピンクの舌先でチロリと舐めながら、メイドはほくそ笑んだ。
(フフフ、完全な禁断症状にあるわね・・・)
食堂での淫行につき、メイドがテーブルの下に潜って、扱いてくれるとでも思っているのだろう。
ゴソゴソと浩一が被服から堅く勃起したシンボルを解放してやると、メイドの白いナイロンに包まれたつま先が、待ちかまえたように直接触れてきた。
「あぁぁ!」
メイドは、どう?とばかりに得意げに片方の眉を吊り上げて見せる。
勃起したシンボルに生で触れるナイロンの薄膜の感触は、今まで感じたことのない悦楽だった。
ザラリとしており、想像していたよりもずっと柔らかで、浩一のシンボルがめり込んでゆく。
その柔らかい肉の下で堅い骨がグリグリと動いて、つま先を浩一の性感帯に突き立ててくる。
つま先が亀頭の先をツンツンと突いてくると、ナイロンできた砂紙のような刺激がヒリヒリとしてたまらない。
つま先は焦らすように付いたり離れたりする。
つま先が離れると、浩一は追いかけるように椅子からずり落ちてゆく。
浩一は椅子に両手を突き、腰を浮かしたまま快感に悶えている。
メイドは椅子に浅く腰掛けたまま、ニコニコしながらゆで卵をほおばった。浩一は無様にも、メイドの巧みなつま先のテクニックに操られるまま、転がるボールになった。
「フフフ、オイシ!」メイドが舌鼓を打った。
メイドは空いているもう片方の足も使って浩一のシンボルを土踏まずに挟むと、そのまま二、三回扱いてやる。
「ああ!」両足の土踏まずにサンドイッチされ、しごかれるのも初めての体験だった。
「フフフ! 」
メイドはグイッとシンボルを自分の方へ引っぱった。
ガタン、と椅子は音を立てた。
「あぁっ!」浩一が怯えにもとれる弱々しい声をあげた。
堅くそそり立ったシンボルがテーブルの下に引っぱられ、引きずられるように浩一は椅子から床に滑り落ちた。
鰐が、沼に水を飲みに来た獲物を水底に引きずり込むように、
白い淫らな一対の美脚が、グィィッ、と、脚の筋力で浩一をテーブルの下に沈めてしまった。浩一は下半身、裸の状態で股間から滑り込むようにメイドの座る椅子の前に引き立てられた。
テーブルの下に、獲物を押さえつけることに成功したメイドは、満足したように笑いだした。
獲物を足下に引き寄せたので、メイドは椅子から身を起こしてキチンと座り直すと、足下を覗き込んでテーブルの下の浩一に残酷な笑みで声を掛けてやった。
「うんと気持ちよくしてあげますから、食事を先に済まさせてくださいね」
え! 浩一は愕然とした。脱げと言われて、こんな恥ずかしい格好になったというのに、メイドは食事が終わるまで待て、と言っているのだ。
「だ、だめだ、い、今すぐ、すぐ、して欲しいんだ」
浩一は羞恥心に真っ赤になりながら顔を引きつらせ、消え入りそうな声でテーブルの下からメイドに訴えた。
「食事の途中ですよ。ぼっちゃま」
テーブルの上から覗き込むようにメイドが冷めた声で浩一を咎める。
「わかってるけど、看護婦が戻ってきちゃうよ」ハラハラと汗を噴き出しながら、懇願する。
「メイドに、ぼっちゃまの汚いマラを扱かせた手で、食事をさせるおつもりですか? 」
グサリ、と、咎める怒気をはらんだ目線で、浩一を一瞥する。
メイドの脚がグン、と浩一の股間を吊り上げるように食い込む。
「ひ!」あまりの言葉に浩一は我が耳を疑った。
メイドはだんだんと言葉遣いが変わってきた。 丁寧な口調のあちこちで、グサグサと、突き刺すような隠語を投げつけてくる。
「す、すみません、ま、待ちます・・・」浩一はおとなしくメイドに従うしかなかった。
ゆっくりと浩一は堕ちているのだ。