転 男転がし
ミサトの魔法の指先は、その後、二回にわたって、浩一を迸らせた。
「う、ぐ、いぐ! 」
「ん?んん?」メイドは蒸しタオルを手にとる。
「どうぞ・・・ 」
メイドは手際よく、熱い蒸しタオルを幹に巻き付けると、捻るように、両手で絞った。親指の腹で包皮小帯を擦ってやる。
敏感になった性感帯には、虫酸が走るほど強烈な刺激だった。
「いいわ、出して。 どんどん出していいのよ」
暖かい蒸しタオルにギュッと巻き付かれたまま、浩一はその中で熱い迸りを放出した。
蒸しタオルのせいか、シンボル全体がドロドロに熔けてしまいそうな、快感だった。
浩一は片手でコップを亀頭にあてて、迸りを受ける。
トロ〜ッとコップの底に乳白色の迸りが溜まってゆく。
「そーう、そう〜、どんどん出しなさい」
「ホラ、ホラ?」射精の間も絞るようにマッサージした。
「まだ出る。出る出る、ン〜ん・・・ホラ、出た。ホラ、こぉんなに・・・」
いっさい、がっさい、搾り取るようなさすり方であった。
「ンン〜、フフフ、よく出るわね〜? 」
「生産が追いつくのかしら? 」
そう言って玉をグリグリと弄んだ。
「う〜〜ん、」浩一は目を細めて、むずがった。
「まだ、抜いておく必要があるみたいね」
ピクッと浩一の顔面が引きつった。
「どう? 」
そう言って、ミサトは浩一に足を開かせると、その間にひざをついた。
よ、四回目? 無、無理だ!
枯れちゃう!枯れてしまうよ!
震える唇で、声に出して訴えようとしたが、
ミサトは身を乗り出し、軽いタッチのキスをして、制した。
「オシオキですから・・・」耳元に息を吹き込んで、毒づいた。
「がんばってね・・・」嫌みたっぷりの軽い裏声で、囁いた。
浩一の背筋を、ゾクゾクと、冷たい汗がつたった。
ミサトは、前立腺が腫れ上がるほど、強制射精させるつもりだ。
吐き気を覚えるほど、世界が黄色に染まるほど、イカせてやるつもりだった。
(イカせてくれ、イカせてくれ、とうるさいから、お望み通りにしてあげているのよ)
ミサトが、精気を根こそぎにするような指技のメドレーを奏でると、浩一は、アルトボイスで、悶絶もののセッションを楽しませてくれた。
「おあぉ〜〜、うぅ、あおぉーーー!」
ミサトは、すっかり上機嫌だった。
(アッハハハ、なんて声かしら、そのうち、黄色い喚声にしてあげる!)
射精、そのものの快感は弱まったが、依然として、ミサトの指使いには悶絶させられる。 ハーブの効果だろうか、ますます、性感が鋭敏になってゆくようだった。
(イヤというほど、イカせてあげる)
五回目は、ヒクヒクと痙攣するだけで、何も出なくなった。
シンボルは、真っ赤に染まり、根元から、会陰部にかけて、堅いしこりができ、ヒリヒリと敏感になった。
「何も出なくなっちゃったわね」
ミサトがニヤニヤしながら、再び、シンボルに触れようとすると、
浩一は、刃物でも見せられたように、シンボルに触れようとするミサトの手を、遠ざけようとした。
「うう、あぁ!」既に口も利けない状態だった。
(フフフッ、ダメよ。抜き地獄を味合わせてあげるんだから・・・)
「オシオキですから・・・」ミサトは再度、冷たく微笑み、宣告した。
ミサトにそう宣告されると、浩一は逆らえなかった。
黙って罰を受けることしか、できなくなっていた。
「あ、うう、」浩一の目は涙腺がゆるみ、涙で潤んでいた。
今にも、目尻からこぼれそうに溢れている。
さすがに、若いとはいえ、連続五回は酷だった。
シンボルはしおれ、枯れ木の様相を成していた。
そんな浩一を、ミサトは可笑しそうに眺めながら、両手の平を浩一の両腿に軽く乗せると、ニッコリと微笑んくる。
(まだまだ・・・六回目よ・がんばってね・アッハハハ)
何回目? 浩一はボンヤリと思った。
天井がグルグルと回っている。頭はクラクラとして、めまいがしした。
ミサトにも、浩一が目を真っ赤に充血させ、視線が空をさまよっているのが見て取れた。
(フフフ、もう、ヘロヘロね・・・)
「大丈夫。若いから平気でしょう? 」優しく内股をさすってやりながら、説き伏せてきた。
「ほら、もう、たまってきたんじゃない? 」コトンと、頭を傾げて、流し目をくれる。
「だんだん、疼いてきたでしょう? 」さすられていると、くすぐったいのと、気持ちいい感覚が曖昧になって、気持ちが高揚してくる。
「ほら〜、フフフッ、やっぱり。集まってきているわよ」本当か嘘かは、分からない。 しかし、言葉通りに股間がズキズキと疼いてきた。
浩一の焦点の定まらない目をじっと見つめながら、ミサトは甘く言葉をふりかけてゆく。
「ぼっちゃまの精子が・・・」せ、精子が・・・ 浩一はボンヤリとしながら、ミサトの言葉に心を開いてゆく。
「ここに、」ここって・・・?
ミサトが袋の下を指先でゆっくりと、マッサージする。
よれよれになった皮袋をほぐしながら、玉をコロコロと弄んだ。
「どんどん、どんどん、集まってきている」あぁ、玉々・・・
「元気な精子が、どんどん集まってきている」あ、集まってくる・・・
「どんどん、溜まって、カチカチになってきてる」カチカチ・・・あぁ・・・カチカチになってくる・・・
「マラの方ももう少しでカチカチに回復するわよ」
アァ〜、あ、熱くなって・く・る・・・
「ほら、どんどん、血が集まってきた」血が、血が、どんどん、
どんどん、あ、あぁぁぁ〜・・・
「フフフッ、だんだん堅くなってきたじゃない」き、気持ちいい!
たまんないよ〜!
「どうするの? 」どっ、どうしよう!
また、また抜かれる! 抜かれちゃう・・・
「元に戻っちゃうわよ? 」あぁ、やめて・・・
「もう一回抜かれたくなってきたんでしょう? 」か、堪忍シテ・・・うぅ、でも、でも・・・あと一回だけ、なら・・・
「どうしようもない好き者なのね?」もはや、何の遠慮もない、ミサトの責め言葉に浩一は、気を失ってしまいたかった。
あと、一回、抜かれたい! 心の中で叫んでいた。
「看護婦を舐め回すように見ていたわね」か、堪忍して・・・
「今、思い出してるんでしょう?」ギュッと指で締め付けてくる。
「若いけど、男は知っているわよ」指をほどいて、優しく扱く。
「男好きよ。きっと」また、指で締め付ける。
「患者のつまみ食いは両手じゃきかないかも・・・」優しく扱く。
「どんな体位がお気にかしらね〜」ミサトは言葉で嫐りながら、何度も繰り返した。
「雌犬みたいに、後ろから?」親指の腹で、ゴシゴシと敏感な裏筋をマッサージする。
「獣みたいに、激しいのが好きなのかも・・・」左手で股の間をすくい上げるように、撫でられる。
「あぁ・・・」
「あの、細い体で腰を激しく振って喘ぐのかしら?」 右手はひねりを加えながら、ゆっくりと上下に扱く。
「う、うぅ〜」
「可愛い声でしょうね」 テンポを速めて、むくみを煽ってやる。
「ハ、ハァ、ハァ〜ァ」
「想像できる?」亀頭をクルクルと人差し指でくすぐってやる。
「あ〜ら? フフッ、一段と堅くなってぇ」ミサトは嘲笑った。
「イヤァァァハァァアー」思わず声に出して喘いだ。
「・・・小憎らしい・・・」会陰部に爪を立ててブルブルとほぐしてやる。
「ハァゥゥゥ〜」
「ぼっちゃまは、底なしの助平よ」アァァ、あと一回だけなら!
イケチャウ! イッちゃいそ・・・
指先が奏でる、肉体的快感よりも、ミサトの言葉責めが、心の性感帯を巧みに刺激してくる。
だんだんと、気が集められて、シンボルはヒクヒクと震えながら、張りつめてゆく。
精神的な快感はそれに先行して、肉体と違って、なんの障害もなく、何回目だろうと、どんどん浩一を高みに舞い上がらせてゆくのだった。
「いやらしいわ」い、いやら・しい、から、抜いてぇぇ・・・
ハッ、ハッ、と、浩一は、発情した犬のように、口からよだれをこぼしていた。
ミサトは、半立ちになったシンボルに話しかけながら、時々、浩一に蔑むような視線を投げてくる。
「疼いてしかたがないんでしょう?」も、もう、たまらない!
堅さはまだ、不十分ではあるが、射精の予感が根元から、こみ上げてきていた。
「こんな、いやらしいマラ初めてよ?」ジンジンと、性器の芯が疼く。
「イッても、イッても足りないんでしょう? 」
「ハァ、ハァ、」浩一は、酸欠状態の魚のように口をパクパクさせた。
「こんなに血管が浮き上がって・・・」ミサトの指が、浮き上がった血管をたどってゆく。
「なんて、淫乱なマラなのかしら」目の前が真っ赤に染まって見えた。 興奮にシンボルがピクピクと答えている。
「こ〜いうマラはね・・・」涙目の浩一をじっと見据えながら、唇を亀頭に寄せる。
「ド、がつく、」
「ドスケベチンポ! っていうのよ・・・ 」
シンボルに向かって唾がかかるほど、淫語を強調して、言葉を叩きつけてやった。
実際、唾とともに、発せられたミサトの淫語は、シンボルの表面を、ピシャリと打ち据え、ビリビリと、性感帯をビブラートさせた。
ゾゾゾッ、と、罵倒の言葉が前立腺から、背筋を突き抜けてくる。
「ハァ、ンン!」
ミサトの罵倒の言葉を、浩一は心の中で何度も復唱して、その倒錯的な快感にうち震えた。
「やっぱり手が好き? 」 クスクスと笑いながらミサトは訊ねた。
「そう? 」ゾクゾクするような流し目で、じっと睨む。
「こんな事も出来るわよ? 」
そう言ってミサトはネロリと舌をひらめかせると、半開きにした唇をゆっくりと、シンボルに近づけくる。
メイドの唾液が唇の縁を妖しく湿らせ、生々しさをぎらぎらと放っていた。