転 男転がし
う、やめろ・・・
「フフッ、そんな口きいていいのかしら?」
「わたしなしでは生きていられないくせに」
ウ・・・
「見なさい」覆い被さったミサトが、息を吹きかけると、浩一の父は恐る恐ると、目を合わせた。ミサトの目が冷たく細められると、浩一の父はもう、目を逸らせなくなった。
う〜〜〜〜
目から、額全体が、くすぐったくなるような不思議な感覚で、意識が薄れてゆく。ミサトの目はウットリと細められ、潤んでキラキラと光っていた。 その中心にある透き通るような瞳に、精気を吸い取られるような快感が注がれてくるようだった。
ミサトの眼差しだけが、暗闇の浮かぶように浩一の父を支配してゆく。 ミサトの艶のあるよく響く声が頭の中に響き渡る。
目を見るのよ
そお〜〜〜〜う・・・
瞳をジーーーッと見るのよ。
ほ〜〜〜ら、とてもきれいね。
吸い込まれてゆく・・・
浩の父の目が、どんよりと弛緩した。瞬きも忘れ、霞がかったように淀んでゆく。
ミサトの手を握り返していた手は、だらんとミサトの手をすりぬけた。 ミサトは、妖しい笑みを含みながら、耳元に囁き続けた。
旦那様はどんどん吸い込まれてゆく・・・
「ほ〜〜ら、ほっぉ〜〜〜〜らぁ、だんだん力が抜けてきた」
「ほ〜〜ら、どんどん、ど〜〜んどん力が抜けてゆく・・・」
「だんだん頭が重くなってきたでしょう」
「ほ〜〜〜〜ら、頭がぼぉ〜〜〜〜〜っとしてきた」
ボォ〜〜〜〜〜〜として、とても気持ちがいい。
もう、何も考えたくなくなってきたわ。
もう、何も考えなくていいの。
ただ、感じましょう。もっと感じましょう。
ミサトは巧みに囁きながら、浩一の父の寝間着の下を降ろすと、ヒクヒクと脈打つ男根をむき出しにしてやった。
素手では、一切触れずに、薄い絹のようなハンカチを取り出すと、それを、ヒラヒラと羽のように、揺らめかせて男根をくすぐった。
「はぁぁぁ〜」かすかに触れてくる羽のような刺激に喘ぎがあがり、男根がヒクヒクと何度も反り返った。
亀頭の先から水飴のような先走り汁が噴き出してきた。
「気持ちいいでしょう」
「わたしの言うままに感じましょう」
「わたしの言葉のままになってくる」
「ほ〜〜〜〜ら気持ちいい、」
「ほ〜〜〜ら、ほぉ〜〜〜ら、感じてきた」
「もぉ〜っと感じてくる」
「どんどん気持ちよくなる」
うお、おおお
「気持ちいいでしょう」
「アフ、アフッ、と、とても」
「イキましょう・・・」
「かまいませんからイッちゃいましょう」
「うう、ううう、」
「ぐんぐんのぼっていきましょう」
「あぁ、はぁぁ〜」
「もうたまらない」
「もういきそうだ」
「ほら、ホ〜〜〜〜ラ・・・」
「フフフッ、ホラ・・・」
「むぐぐぐ・・・」
「・・・イキナサイ」
ミサトは、優しく絶頂を促しながら、グラスを浩一の父の分身にあてがってやった。冷たい硝子の感触が条件反射となって、快感は最高潮に達した。
「ア・・・・・・・アアアア、アア〜〜あぐ! うぅ〜!」
「イイでしょ〜う?」とろけるような笑みで、浩一の父を見つめながら、艶のある声で囁いてやる。
透明な粘液がチョロチョロと流れだし、やがて、薄い乳白色の迸りが、トクトクと噴き出し始めた。
「ほ〜ら、出てきた。全部出し尽くしちゃいなさい」
「アフ、い、イイ、イイイ〜〜〜」
「イイコ、ほら、もっと出しなさい」
ミサトに言われるまま、浩一の父はグラスに次々とその生の迸りを吐き出していった。
やがて、何も出なくなり、ヒクヒクと痙攣するだけになると、ミサトは、男根の先を人差し指で軽く拭ってやり、寝間着を元に戻して、体を離れた。ブランケットを優しくかけてやり、浩一の父の汗の浮かんだ額を撫でてやる。額を撫でられると、浩一の父は、うっとりと、目を閉じ、穏やかな呼吸をするようになった。
母親のような慈愛に充ち満ちた声で小さく話しかけてやった。
「あとはメイドにお願いして、そのままお眠りなさい」
「お・や・す・み」
フフフ、フフフフフ〜〜〜〜〜ン
メイドがハミングすると、その鼻歌を子守歌のように聴きながら浩一の父は深い眠りに落ちていった。