転 男転がし

 「では旦那様、スイートルームへお越しくださいな」ミサトが書斎の間口に立って移動を促す。
 浩一の父は、ミサトの焦らしにすっかり骨抜き状態で、膝に力が入らなくなっていた。 ミサトの言うスイートルーム、寝室に行くには誰かに肩を貸してもらいたいところだが、この広い屋敷には、もう誰もいない。 ミサトが全部追い出してしまった。
 お遊びの最中はこのメイドが主であり、ミサトが主導権を握っていた。 まともに、メイドらしい行動はとらないだろう、このまま四つんばいで廊下を進め、と、言うのは分かり切っていた。
 スカートを履かされたこの屋敷の主は、屈辱と羞恥にまみれ、目眩にも似た、甘い疼きに酔いながら、ノロノロと廊下に向かって進んだ。
 カーペットを敷いているとはいえ、膝が痛い。書斎を出たところで、間口に立っていたメイドが道具の入った手提げをドサッと、背中に乗せた。
 「あう!」
 「忘れ物よ、落とさないでくださいね」
 「ワンチャンの大好きな道具箱、落としたら、オシオキしますから、そのおつもりで・・・」

 背中に載せた道具箱を落とさないようにスカートを履いた屋敷の主はソロソロと廊下を進んだ。
 「あっ!」メイドは腕組みして、脚の先で犬になって進む浩一の父のスカートをめくり上げた。
 「フフフ、とっても破廉恥な眺めよ・・・」
 涙目で見上げる浩一の父を、残酷な笑みで見下ろしながら、辱めた。 浩一の父が首をひねって見上げると、背中に乗せた道具箱が微妙に動く。
 「ほらほら、よそ見をしていると、背中の荷物が落ちますよ」
 その側を長い脚で、スタスタと軽やかに歩き回り、スカートをめくったり、その奥をつついて、存分にいたぶった。
 「ホラホラ、もう落ちそうよ! ワンチャン! 」醜く歪んだ浩一の父の表情は、泣いてるとも笑っているともつかない表情だった。
 「ビンビンじゃない、もう」ミサトが足の甲でシンボルを軽くノックした途端、
 「アアッ!」
 浩一の父はビクンと腰をよじってしまった。
 「あっ!」ガタッ、と、道具箱を落としてしまった。
 「も〜〜う!なんてノロマで、ドジくさいのかしら〜ほら!」
 ミサトはかがんで、浩一の父の目を覗き込むと、道具箱の持ち手を浩一の父の口にくわえさせた。「ほら!しっかりくわえてくださいな!」
 「ムグッ!」「ほら、さっさといきなさい! 夜になるわよ!」
 浩一の父はずっしりと重い、ミサトの道具箱を口にくわえ、ノロノロと進んだ。
 「フフフ、犬ねぇ〜、惨めな格好ですね、ワンチャン?」
 と、突然ミサトが後ろにまわったかと思うと、ドスンと背中が折れんばかりに跨ってきた。
 「フフッ、背中が寂しげだったから、誰かを乗せたがっているように、見えたわよ?」
 笑いながら、ミサトは背中に密着し、両腕を浩一の父の胸に巻き付けてきた。熱いミサトの女陰が、背中にピッタリと押しつけられる。それは、ヌメリを帯びて背中をズルズルと滑った。
 ミサトは、爪を這わせて、乳首をさぐり、両手でつねりあげてきた。
 「グフン!」爪の先で、堅くなった小さいつぼみを弄ぶ。
 「違うでしょう? 今はワンチャンでしょう? クンクン、キュンキュンって啼きなさい・・・旦那様は心も体もワンチャンなのよ?」
 「乳首が敏感なワンチャン、啼いてごらん? ほら!」
ミサトは耳元に低く囁きながら、乳首を下に向かって引っ張ってやる。
 「グクッ、フヒュ〜〜ン、ゥ・・・ヒュンヒュン」
 「可愛くよ・・・」キュッ、とひねると、
 「ヒッ! フュン! ハッ! フュンフュン、フンフゥッフゥ〜ン」食いしばった歯の間から唾をとばしながら、浩一の父は啼いた。
 「そうそう、可愛いわ〜〜〜」
 「今、旦那様は犬なんですからね、淫乱な発情した雌犬ゥ、フフフ、」ミサトのなま暖かい息が耳をくすぐる。
 「可愛さあまって憎さ百倍、虐めたくなっちゃうわ、」
 シュルシュルと腕を滑らせ、首をジワジワと締め上げてきた。
 「アッハハ、ゴメンナサイネェ」全身にミサトが四肢を絡めてきた。
 同時に脚を床から離し、全体重を浩一の父の背中に掛けてきた。
 「ウウウ!」
 「可愛いんですものぉ〜〜」ミサトは浩一の背中に負ぶさるように、抱きついた。 ミサトの頭が、浩一の父より頭一つ前のめりに突きだしている。前のめりで潰されそうになりながら、浩一の父は四肢を震わせながら、バランスを保とうとした。
 背骨がミシリと大きくたわむ。更にミサトは、脚を胴体に巻き付けると、踵で浩一の父のシンボルを嫐りだした。ミサトの脇毛が背中に熱く感じられた。滑らかな腕が首の大動脈にはまった。
 「ウフェ!」みるみると顔がむくみだした。
 「ワンチャンも虐められるのは嫌いじゃないでしょう? こんなにビンビンで、カチンカチンになってるものねぇ〜? フフフ」
 後頭部にミサトの胸が感じられる。 豊満な女の乳房が頭を包み、 ミサトの言葉だけでなく、ミサトの心臓の鼓動までが感じられた。
 背中が燃えるように熱い。
 「ウウウウ・・・ウンウン!」股間をミサトの踵がグリグリと嫐る。
 道具箱をくわえた口から喘ぎとともに、ダラダラとよだれが、こぼれている。食いしばった顎がガタガタと震え、頬が引きつっていた。 浩一の父は、へたり込みそうになっている。ミサトは足を突いて時々それを支えてやりながら、
 「落としたりしたら、承知しませんよ? フフフ、足先に当たっているわぁ〜、ワンチャンの、かっ・たっぁ〜〜いペニクリが!」
 首を絞められ、顔を真っ赤にさせながら、股間はメイドの脚が絡みついて踵でゴシゴシとこすられる。力が抜けそうで、ガクガクと太股を震わせながら、浩一の父は真っ白に霞んでくる廊下を進んだ。
 寝室は同じ階の一つ部屋をとばした先である。
 「お部屋まで持つかしら? ねぇ? 大丈夫? フフフ・・・」
 悪魔のような忍び笑いでミサトはヒソヒソと耳に囁いてきた。
 「ワンチャンのペニクリ、もう限界みたい。鍵がこわれそうよぉ〜〜〜」ミサトがゴシゴシと激しくこすると、背筋からゾクゾクと悪寒にも似た寒気が走った。
 と、次の瞬間、シンボルがヒクヒクと震えだし、シクシクと涙を流し始めた。ミサトが振り返ると、浩一の父が進んだ後に、点々と滴が残っていた。ウェリントンの床材の上に乳白色の白い粒。
 「あら、ら、鍵がかかっているのに、どうでしょ〜〜?これ、ほら、床にこぼれてますよ〜」
 ミサトが高い声ではやした。 拘束具を取り付けられているとはいえ、完全に血流を止めてしまう程締めてはいない。
 浩一の父の紫色の亀頭の先から、滴が糸を垂れてぶら下がっていた。 
 「ほらほら、見てご覧なさい、あれ、セーエキかしら? ねぇ?なぁに、こぼしたりして・・・」 
 ミサトが、股間を覗いて見ろ、とばかりに、後頭部をグイグイと押さえこんでくる。 ミサトの言葉は事実であった。 異常な状態でシンボルの先から滴が垂れていた。 股間が疼いて気が狂いそうだった。 コックリングのおかげで、管が詰まったような状態で、射精に近い状態がずっと続いている。 締め付けが絶妙で、ダラダラと、少しづつ、少しづつ、液が漏れだしている。
 廊下に点々とその滴は続いていた。
 焦らしの悶絶地獄だった。
 「フッウウウ!」浩一の父は、口が不自由なまま、大きく呻いた。
 ミサトは、動じない。ニヤニヤ笑いながら、体を起こすと、
 「ほら、早く早く、亀にでもなったおつもりですか?」 腰を揺すり、ときおり平手を尻に打ち付けてやった。
 廊下の端まで張り裂けるような音が響いた。ミサトは寝室にたどり着くまで、何度も何度も尻を打った。
 「ほらほら、がんばって!」
 ようやく寝室にたどり着くと、ベッドに上がるよう指示される。

 浩一の父は、グッタリとベッドにのびてしまっている。
 「ご苦労様、では、お楽しみのお時間よ・・・」 
 「今日はとっ〜〜〜ても激しくなりますけど、我慢するのよ?」
 「言うこと聞ける? どれくらい我慢できるかしらねぇ?」 
 「わたしのイイコになれるかしら?」 

 「な、なります・・・なりますから、ハッ早くお願いします!」
 浩一の父は息も絶え絶えで答えた。
 「フン、そう? 自信ありそうね」ミサトはうれしそうに目を輝かせ、準備にかかった。 道具箱を開くと、医療用の極薄のゴム手袋、ジェル、ピルケース、ディルドーを取り出し、最後に例の組み紐の入った巾着袋を取り出した。 ディルドーを腰に取り付け、ベッドに四つんばいになった浩一の父の後ろから、覆い被さってゆく。
 ミサトの下で犬になった男が、女のように身をよじらせている。
 媚薬の効果に追いつめられているようだ。浩一の父は、ますます強まる股間の疼きに震えだしていた。
 「ヒッ、ヒッ、ミ、ミミミ、ミサトオネエタマ、は、はやく!」
 「ンン? 何を? 何を早くするの?」ミサトが手に填めたゴム手袋を、パチンと引っ張っり、のんびりと自分の手をクルクルと眺めている。
 「ハッ、ハッ、あ、あ・あ・あれ、あれが欲しい!」
 「あらあら、メイドがせかしているときは、亀のようにノロマだったくせに、今度は私をノロマにするつもり?」
二本の指に例のジェルをたっぷりと盛り上げている。
 「ンン〜〜?アレってなぁ〜に? 名前をいわなきゃわからないわ」その指をヒクヒクと開閉する窄まりにネトネトと這わせ、じっくりと焦らしながら、なじませてゆく。
 「アアア、あれ!」スススッと人差し指が滑り込んでゆく。
 「言いなさいな!」ミサトは指を中で鈎に曲げ、指の腹で敏感なポイントをクルクルと擦ってやる。
 「ハヒ〜、ハヒハヒ、チンポ、ミサトオネエタマのチンポです!」
 「わたしのチンポ? そうねぇ、チンポねぇ、どんな?」今度は中指を添えて二本がスルリと呑み込まれてゆく。
 「指チンポはもう、食べさせてあげているでしょう?」大きく穿った穴をズボッ、ズボッと、音を立ててほじってやる。
 「アアッ、でっ、でかいチンポ、でっっかいチンポです!」今度は薬指を添え、ねじり混んでゆく。いくらでも入る。
 「そうね、わたしのでっかいチンポ、それで?」グルグルとねじ込みながら尋ねた。
 「デゥッ、でっ、デヘッ、デッ、でっかくて、フェッ、フュッ、ふっといチンポ!」
 「フフッ、コリコリにしこってるわねぇ〜」ミサトは二本の指先で腫れ上がったしこりをコリコリと引っ掻いた。
 「ブワッハアァァ〜〜〜!」
 「でっかいチンポ欲しい? ん? ここに?」ズボッ、と、引き抜き、三本に束ねた指が再びねじ込まれてゆく。
 「ホッ、ホァ! 欲しい! くっ、くだ!くだ!クダッ!オォオ!」
 三本の指が巧みに中をかき混ぜると言葉はとぎれがちになった。
 「フンフン・・・詳しく聞かせていただけるかしら?」四本の指を窄め、束ねた指先をズブズブと挿入してゆく。
 「アッ! アァァ! 熱くて、で、で、でかくて、ふっとくて、きもちいい! ぎもぢいい! オッ、オネエタマのチンポッ、ガッ、ほしい! 欲しいっ! 欲しいぃ〜〜〜〜! オァァ!」
 「く・だ・さ・い、ください、でしょう? 」指の付け根まで五本の指全部が呑み込まれつつあった。
 「オオオ〜ッ、く、ください、オネエタマのちんぽください!」
 「どこに、欲しいのか聞かせてちょうだい」ミサトは再び手のひらに、ジェルをタップリと垂らすと、穿ったモグラの穴に、毒薬を注ぎ入れるように、何度も出したり入れたりを執拗に繰り返した。
 「オマンコ、私のケツマンコ、ケツマンコですっ!」浩一の父は後ろに火のような疼きを覚えながらも、その先を待ちこがれた。
 「まぁ〜〜、オ・ケ・ツ・マンコでしょう、オケツマンコ! お下品ね!」ミサトはおかしそうに笑いながら諫めた。
 「オッ、オケツマンコ、オケツマンコにください! ミサトお姉様の、でかくてふとくてあつくて、キッ、きもヒイイ、おちんぽッ、くだしゃいっ!」
 「わたしのデカマラをくわえたいのね?」 ミサトが手を更に深く突き入れた。
 「オオオ〜、ソッぞうでっす! クゥゥッ、くわえひゃへてっ!」メリメリと拡げられる痛みと快感に浩一の父は泡を飛ばして叫んでいた。
 「ぶちこまれたいのね?」取り乱した男に対してミサトは冷静そのものだった。しかし、後ろには既に手首が入っていた。 
 「ぶちこんで! ぶちこんでくさいぃ! 」浩一の父の中で指を動かしてみる。
 「オオオオッ、お願いします!」喉をゴロゴロと鳴らしながら男は吠えた。
 「ぶち込まれて、かき混ぜて欲しいのね?」接合部を支点にミサトはグルグルと手首をローリングさせながら尋ねた。
 「オオッ!キャッ、キャキ、カキ混ぜてください!」グルリと手首をねじる。
 「グルグルとかき混ぜてメチャメチャにしていい?」更に激しく右回りで責めていたかと思えば突然、逆に左回りを転回する。
 「おまえ,を滅茶苦茶にしたいわ!」 ズンズンと前後の動きをくわえ滅茶苦茶にアナルを凌辱した。
 「して、して!して!滅茶苦茶にしてぇ〜〜〜〜」拳を作って突きを繰り返す。
 「アグッ!あぐっ!ヒッ!ヒッ!ヒィイ!イイ!イイ!」
 「壊してしまいたい!」ミサトは腰を振り回さんばかりに手首を揺すった。
 「アアアアア!壊して! もっど、滅茶苦茶に、こわしてください!」
 「壊して奪ってしまいたいの!」ガーン、と骨を粉砕するような激突を喰らわせてやる。
 「グッフェエエ〜〜!」
 「壊してもかまわない?」ミサトが悪魔のように、耳元に囁いた。
 「奪って!こ、壊して!全てミサトお姉様の物にしてくださいっ!」
 「そう? いいのね? フフフ、では、そうさせてもらうわ」ミサトは膝建ちに体を起こし、ズボズボと後ろの性器を掘った。
 「奪ってぇ〜壊して〜〜! ワッ、私をっ、滅茶苦茶にかき混ぜてくださ〜〜〜い!」
 「ハァイ、ハイ。 たっぷり鳴かせてあげる」 ズボッ、とミサトが手首を引っこ抜いた。
 「キヒャ〜〜〜」思わず浩一の父はもんどり打って転がった。
 「アラアラ、なんてくっさくて、汚いオケツマンコかしら!」
 「舐めて。 舐めて綺麗しなさい! 汚れているでしょう?」
 ミサトは冷たい目で見下ろしながら、口元に淫らな笑みを浮かべて命令した。
 顔の前に手袋をした手を押しつけられると、浩一の父は目をつぶって従った。 
 「フンフン、イイコね・・・躾が身に付いてきたようねぇ〜、フフフ」ミサトは満足そうに呟いて手袋を破棄すると、冷たく言い放った。 
 「自分でスカートをめくって見せなさい」
 待ってましたとばかり、浩一の父は四つんばいになり、スカートをめくり上げ、はしたなく腰を振って見せた。
 「あらあら、恥ずかしいわね・・・真っ赤にお口を拡げておねだり? いやらしい、なんて淫らな子なのかしら・・・」
 「フフフ、前はこんな子じゃなかったわ・・・」ミサトが後ろから膝歩きで擦り寄ると、手のひらを尻を撫で回しながら笑った。
 「ハァッ、ハァッ、は、早ぐ、クッ、ください・・・」
 「すっかりいやらしくなって・・・」
 「ハーブが効いてきたんでしょう? 苦しいでしょう? たまらな〜い? フフフ・・・」
ミサトは、膝の裏に手をかけ、くすぐった。
 「ねえ?わたしが拡げてやれば、フフフ、」
 「みんなこうなるの・・・みんな快楽の地獄に真っ逆さまに墜ちていくのよ・・・」優しく慈しむような手つきとは裏腹に、ミサトはゾクゾクするような言葉を口にしてゆく。
 「旦那様は、もうわたしの奴隷。 生かすも殺すもメイドの思いのまま。 さあ、今から思いっきり可愛がってあげるから、全部さらけだして私を楽しませてちょうだい」
 「アアア・・・」
 「いきま〜す、フフフ!」ミサトがディルドーの先で、後ろを軽くトントンとノックしだした。 トントンと繰り返し、繰り返し、ノックする。 そのテンポがだんだんと早くなり、蒸気機関車のように、速度を速めてゆく。ピストンが焦らすように徐々に窄まりに深く食い込んでゆく。「ハゥ!ハゥ!イヒッ!イイ、もっと、もっともっと!」浅く素早いストロークが浩一の父を焦らした。 半分まで挿入させてテンポがゆっくり落とされると、一回引き抜かれた。 ボソッと淫らな音が響くと、「ハァッ!」雌犬と化した男は悲鳴を上げた。「ああ、イア!つ、ついて! 抜かないで!ハヤグ、ハヤグ!」
 「アワテルンジャナイワヨ! 雌犬ゥ! おあずけ! 」ピシャンとミサトが一喝した。
 「ヒッ!」浩一の父は驚いて口をつぐんだ。
 「と、フフフ、オアズケ! オ・ア・ズ・ケ・よん!」
 「ハフ、ハフ・・・」メイドの暴言に対して、浩一の父は言葉がなかった。
 「滑りを良くしておきませんとね・・・」例のジェルをトロトロと垂らし、ディルドーの峰にこんもりと盛り上げた。 「良く滑るわよ、ヒイヒイよがるくらいにね・・・」 ニヤニヤと笑みを浮かべミサトは一、二、と距離を測るように、腰を前後に振って、三、で一気に突進させた。
 「フフッ、そぉら!」ミサトは、一気に根元まで突き入れた。ブスブスと、潤滑剤を溢れさせながら巨大なディルドーが呑み込まれた。「アガッ!」ひときわ大きな喘ぎを上げる浩一の父は、裏返しにされ、腰を抱えられて持ち上げられる。なずがままを、ミサトが犯しにかかった。
 「アグッ! ハグッ! イヒィ!」
 「アハッ、ツルツルよ! とぉってもスムーズ!」
 「思う存分くわえこむといいわ!」 ズブリ、とディルドは一気に根元まで突き入れる。
 「アラアラアラアラ、ア〜ラァ?」ミサトは素っ頓狂な声を上げた。
 「ちょっと、なぁに? これは? ガバガバじゃない! 少しはメイドさんを困らせるくらい締められないのかしら!」
苛ただし気な素振りで男の尻を鋭く打ち据える。 甲高い破裂音が響く中、同時にあがる浩一の父の悲鳴がかき消される。
 「どうしたの? ほら、ユルユルじゃない!」パーン、パーン、と精神が破裂させるような音が下半身を震わせる。
 「旦那様のオケツマンコね!緩んじゃってガバガバにひらいちゃってるわよ! もう!しょうのないコ!」
 「アアア・・・」浩一の父は羞恥の極みの喘ぎ声を上げた。
何も申し開きのできない状態にあった。
 「いいわ! 見てらっしゃい!」
 ミサトはウェストベルトに挟んでいたピペッターを手にすると、スコスコと空気を注入し始めた。
 「アアアアンン」内臓が圧迫されるような膨張を後ろに覚えた。

 「もう一度答えてちょうだい!」ミサトが後ろに突き立てたまま、尋ねた。
 「なんておっしゃいましたっけ?」スコ、スコ、空気が送られ、ジワジワとディルドーは膨張してゆく。
 「く、くわっ、くわえさせてください!」
 「なぁにを〜?」「何をくわえたいの?」スコ、スコ、
 「ミサトお姉様の、で、デカマラです!」
 「そう、そう、そうだったわね、デカマラよねぇ?」スコスコスコ・・・
 「デカマラをどこにでしたっけ?」
 「アァァァ、けつ、オケツマンコ、オケツマンコにくわえさせてください!」少しきつくなった、空気を注入しづらくなったので、ミサトはいったん引き抜いた。
 「ハアッガハッ!」
 「でしたよね〜〜そら!」ドスッとわざと狙いをはずして突いてやる。大きく穿った穴のすぐわきを先端が空しくぶつかる。
 「アアッ!」
 「で、他には? ね? 他ニィハァ〜ハハハ、」そのまま外で、ディルドーを限界までサイズアップすることにした。話しかけながらミサトは忙しく空気を送った。
 「ハァァン、 ぶちこんで、ぶちこんで、」スコスコスコスコ・・・
 「アアン、そうだったわねぶちこんで・・・」
 「かきまぜて欲しいっておっしゃいませんでしたぁ?」ドスッとまた穴をはずれる。
 「ハァァァン! イイマヒタ!」
 「かき混ぜて・・・それから?」ディルドーは限界に達した。大人のすねほど大きく堅く、腰から直角にそそり立っていた。
 指で堅さを確かめると、自転車のタイヤのように、堅く膨張していた。 これでサイズが揃うかぐらいである。ニヤリとミサトは残酷な笑みを浮かべた。
 「か、キャキマゼテ、それから! それから! それかぁぁ!」 「グルグルとかき混ぜて滅茶苦茶にされたいっ、ておっしゃいましたよ!」グリッと巨大なディルドーが穴に食い込む。
 「い、いいい、イイッ、イヒッ、いいましたぁっ!」
 「今もそれが望みなのね? ンン? 望みなのね!」先端で穴を押し揉んでいる。
 「もう一度イイなさい 私にお願いしなさい」
 「あああ、グルグルにかき混ぜて滅茶苦茶にしてください」
 「いいのね? 滅茶苦茶にされても、いいのね? 」  
 「してえ、してくだはい! 滅茶苦茶にひてくだひゃい!」
 「滅茶苦茶にして、奪ってしまうわよ! 」
 「奪って、奪ってください!」浩一の父は黄色い声で叫んでいた。
 「いい子ね! 上出来よ!」
 「では、その願い、ミサトお姉様がかなえて差し上げます」
 「心の準備をして、しっかりと刻んでくださいな!」
 「ホ〜〜〜〜〜ラァ!」

 ドロドロとジェルを溢れさせながら、太いシャフトが呑み込まれてゆく。

 「ンンンガァ!」さずがに太かった。 浩一の父は顔を真っ赤にして、ウンウンと唸りだした。
 「フフ〜ン、たいしたものね、入ってく、どんどん入ってくわよ〜」
 「ギッヤッ、ング!フング!」
 限界まで膨張したミサトのシンボルは、雌犬に墜ちた男の子宮まで突き抜けんばかりに貫いていた。
 「そ〜ら、手応えバッチリ伝わってくるわよ」
 ミサトがゆっくりと腰を揺らし始める。
 「ハァガガガガ・・・」
 「どう? 身が引き裂けるようでしょう?」ゆっくりと前後に揺さぶり掛ける。
 「痛い? イイ? どっち?」ズルズルと引き抜かれ、またズルズルと挿入される。
 「ング!ヒィヒィ!」汗がこめかみを伝っている。
 「ン〜〜〜? まだ無理だったかしら? やめます?」ミサトが微妙に腰をひねって、敏感なスポットを押しつぶすように、スライドさせると、
 「オオオッオオオッ! ンッ! ンッ!」浩一の父は唸りながら、激しく首を横に振った。
 「そう? フッフフフ、いいのね?」
 「痛いけど、それ以上に気持ちいいってことかしらね?」
 「ウウッ、ウウウッ」今度は首を縦にガクガクと振る。   

 「フフフ、イイのね・・・旦那様はね、もう淫らな快楽の虜、旦那様はメイドの虜、旦那様は私の快楽の虜、欲しくて、欲しくてたまらない中毒よ・・・」
 頭を振って身悶えしている浩一の父に、低く囁くミサトの声が聞こえているのかは定かでない。 しかし、浩一の父は何かに応えるように頭を振り乱している。
 腰を緩やかにスイングしながら、ミサトは続けた。

 「明けても暮れても私が欲しくてたまらない中毒。ジャンキー、それが先ほどまでの旦那様よ!」
 「今ここは、私の世界、犬の旦那様は私の世界にはまったのよ」
 「私の世界、これは私だけが作り出せる快楽の桃源郷、」
 「この世界では、旦那様は私の快楽の奴隷で、私のマゾ! 犬! 旦那様は私に犯されるのが大好きで、犯されてよがり狂う変態マゾ! 旦那様は私の脚が大好きで、私の手が好き、私の体、私とのセックス! 私のオマンコ! そして何より、私にオケツマンコ、オケツマンコを掘られるのが大好きな、変態の雌犬ワンチャン・・・」

 「ここでは、今、旦那様はドがつくド変態、超がつく超ド変態のマゾなんです!」
 「私の世界で快楽に身を弄ばれて、全てをさらけ出してよがり狂う超ド変態のマゾよ! そして旦那様は私の大切な人であり、更に旦那様は私の可愛い人だった。 可愛いペット、そしていけないワンチャン、そしていやらしい雌犬だったのよ! それに加えて、今じゃ、奴隷。 おまえはとうとう私の奴隷になっちゃったの。 快楽の闇に鎖でつながれたいやらし〜い、超ド変態のマゾ奴隷よ! オモチャになれと私が命じたら、その通りにする、私の操り人形、それが、今のおまえ!」

 浩一の父は喘ぎながら、狂ったように首を振っているだけだった。
 「奴隷、おまえは奴隷よ、私だけの奴隷、私にだけつかえる奴隷、私の言葉に従いなさい!」
 浩一の父は明らかにミサトの言葉を受け入れている。その証しに浩一の父は首を縦に振って、喘ぎ声を上げながら返事をした。

 「どんどん墜ちてゆくのよ! それがおまえの望み! 」
 私に全てを奪われてオンオンとよがるおまえは私の奴隷! 」 
 「決定よ! わかりましたか? 」

 「ヒィヒィヒィ! 」涙をこぼしながら、頷いていた。
 「復唱してごらんなさい・・・ 」
 「アアア・・・ 」茫然自失の状態で浩一の父は泣いていた。
 「さぁ、復唱するの!」
 「自分の口から宣言しなさい!」
 「ワッワッワタヒハッアアアア・・・」意思に関わりなく言葉があふれ出してきた。 ミサトが腰を使うたびに、頭が真っ白になっても、言葉はつかえながら、スラスラと溢れだしてくる。
 浩一の父は、快楽に貫かれながら、ミサトの後に続いて、何度も仕えながら、ミサトの言葉を復唱した。
 「ハァ、ハァ、ハァ〜」
 「フフッ、まあまあよ。 では、遠慮なく・・・責めて差し上げます」
 ミサトが覆い被さって耳元に口を寄せてきた。
 「・・・イイ声聞かせてちょうだい 」低くドスのある声で耳打ちした。 
 「そ〜ら」体を起こすと、ミサトは目覚めたように、腰を振りだした。
 「フンフンフン・・・」 テンポはどんどん早くなってゆく。
 深く浅く、そのテンポは譜面が存在するかのごとく、淫らな旋律で男のアナルを魅了した。
 「オオオオ〜」
 「フフフ、すっかり病みつきね」ミサトの解れ髪が額に汗で張り付いている。ミサトも浩一の父も滝のような汗をかいていた。
 「こんな体位はどう?」両脚を高々と抱え上げ、
 「オッ、オッ、オォォオ〜〜」
 「これ、とか」今度はそのまま更にひっくり返し、天井に向けて穿つアナルを真上から荒々しく掘ってやる。
 「この角度だと違った気持ちよさがあるでしょう? 発見?フフフ、アッハハハ、イイでしょう? 色んなところが気持よくて狂っちゃうでしょう? アッハハ!」
 「ヒィィィイイイイイイ!」

 「さぁ、ここから機関車ごっこよ! 天国イキの特急列車!」
 「ワ・タ・シ・ガ車・掌ッ。 ダンナサマ、ワ! キシャポッポ!」
歌っていた。即興のでたらめな歌詞を、リズムをつけて歌っていた。 童謡歌手のような、優しい、楽しい歌声とは裏腹に、ゾッとするような腰使いが始まった。

 「出発シンコウ〜〜〜〜ゥッフフフ! 」
 「それ! キ・シャ、キ・シャ、シュポ、シュポ・・・」ボソボソと穿った穴を掘る音と平行して、骨がぶつかるような鈍い打撃音が背骨を貫いてゆく。
 「シュッポ! シュッポ! シュッ! ポッ! ポォッ! ホラッ!」
 「ポォゥ!ポオッ、オオオオ!」
 「ウフフフ、ホラ、旦那様は汽車よ! ポォッポォッ〜〜〜〜オ、ハッハハ」
 ミサトは気がふれたように、止めどなく笑いながら、尾てい骨を砕かんばかりのストーロークで腰をスイングした。
 「アグッ! アグッ!」
 「痛い?イイ?どっち? 両方でしょ〜〜〜?」ゴツーン、と、男と女の骨が激突する。 
 「両方なんでしょ〜〜〜」
 「ヒゲェ!ヒッゲッエェェェ〜!」暴れててもミサトはそれを許さない。 笑いながらも、腰はがっちりと押さえ込んでいる。
 「私もイタァ〜〜イ、けど、フフフ、」
 「感じちゃうわぁ〜〜〜子宮まで・・・」
 「ハァッ、アア〜ンン、ゴッツン、ゴッツンくるわぁ〜ハハハ〜」

「アアッ!アオッ!オォッ!オオオッ!」
 「ホラホラ、どんどん喰らってスピードアップよ!」
 「ほらほらほらほら、」

「ホォッ!ウォッ!オッ、オッ、オッ!」
 「ほらほら!そら、そらそら! ソ〜ラ!ソラ!ソレ!」
 「アアーッ! イグイグイグエェェ〜〜〜〜〜!」
 「アハ〜〜ン? いいわよ〜、イキナサイ・・・」
 ミサトがコックリングのネジを緩める。 続いて軽く指先でシンボルに合図してやると、アナルが震えるように、締め付け、シンボルが柔らかいまま、迸りを噴き出した。
 それは、水飴のように、粘性を備え、トロトロとだらしなくシーツにまき散らされる。 ミサトが腰を打ち付けるたびに、ブルン、ブルンとまき散らしながら首を振る。
 「ヒェッ!ヒゲェッ!イグ!イグ!イグゥ〜〜〜」
 何も出なくなっても快感は背後からうねり、こみあげてきた。
 それは煩悩の鐘を突いているように、重く重奏な響きで全身に広がった。 白目を剥いて浩一の父は奇声を上げていた。
 「アワワガ、ワワワ、ウウリァヤアァァ〜〜ッホホオオ〜〜」
 一時的に発狂していた。 頭をブルブルと振り、暴走する機関車のように、狂喜が加速してゆく。

 一突きでドロッと滴が垂れる。前よりも後ろの快楽が、全てを凌駕してゆく。
 ミサトは資産の転売や、売却をどんどん進めた。
 そして手当の値上げ。 いつも浩一の父をとろけさせてから、話しを切り出してくる。 言いなりになるまで焦らして悶絶させるのが、常套手段であった。 会計管理もミサトの紹介する事務所に換えさせられた。
 浩一の父は、ミサトの言いなりだった。

 浩一の父の莫大な資産は、簡単には動かせない。最後まで合法的に進める。誰にも邪魔をさせないよう、本人に直接行動させた。
 少しづつ、巨大な岩山を貫くように、攻略するのだ。どんな堅い岩でも石目、流紋にそってくさびを打ち込んでやれば、あっさりと割れる。 よく観察し、何度も根気よく責めるのがコツだ。
 
 巧みに投資させ、証券は闇に移した。 土地物件は二束三文で償却、自分の手下を使って妖しげな工芸品を高価で売りつけたりもした。


 ミサトはなおも激しく腰をスイングさせながら、言葉でも責めた。
 「雌犬!いやらしい雌犬! おまえは雌犬!は誰にも言えない秘密をメイドに握られたいやらしい変態マゾよ!」

 「どう?イッてる? イッちゃってる? おまえは、今、脳みその中で何度も何度もイッてるはずよ! 何度も何度も!」
 「ず〜〜〜っと気持ちいいでしょう、ねぇ? 死にそう? 死ぬほどイイ? 死にたくなるほどいいでしょう? 死にたくなるでしょう? 死にたいんでしょう?」

 
 「あああ!死にたい! このまま死にたいです〜〜殺してください! バラバラにして殺してください! バラバラにして〜〜」
 「いいわよ! バラバラにしちゃう! お望み通り殺してあげる! 死なせてあげるわ!」

 「今日はさらに一段階進めるときね」
 覚悟しなさい。 ミサトは乱暴に道具箱から組み紐を取った。
 「今までの快楽が子供のお遊びに思えるほど気持ちよくしてあげる」

 「頭を垂れてください」ミサトは後ろから声を掛けた。
 ミサトは例の組み紐を首くくりの輪っかに結んで、差し出した。
 受け取っていただけますよね。
 責めながら、即興で結び上げたようである。例の組み紐は首くくりの紐に仕立てられていた。
 「おまえの首輪。これからは私が犯すときは、いつもコレをしていただきます。異存はありませんよね」
 トロンと弛緩した目を射抜くように、ミサトの目は冷たく、鋭かった。 反応のない浩一の父に、更にたたみ掛ける。
 「SMくらいみたことあるでしょう、 ちょっとしたお遊び。深く考える必要はありません。 何も考えず、言うとおりにしたほうが、楽しめますから」
 「さあ・・・」
 ミサトがそっと、首輪をかけると、浩一の父はなすがままであった。

 浩一の父にはプレイの一環だと思わせておく。
 しかし、日常の中でスイッチは簡単に操作できるようになった。
 浩一の父は条件反射を植え付けられたように、ミサトの合図でミサトの淫らな性奴隷に成り下がる。
 今は浩一の父自身の意志によって切り替わるが、それも今の内だけである。だんだんと自分の意志意外のミサトの意のままにスイッチが入るようになるのだ。
 どんなに抗ってもミサトの意のままに切り替わる。
 そうなってから逃げようとしても、もう手遅れである。

 どんな支配者ぶった男でも、奴隷に変えてしまう手管に長けた魔性のメイドである。

 「フフフ、今のうちよ、これからケツマンコをヒクヒクさせながらぁ? 雌犬になって、私にひざまずいておねだりするほど、よくなるんだから。 気の毒だけど、これを味わったら、最後よ。 おまえを犬にしよう、って思ったときからこうなることになっていたのよ。  私に殺してもらえるなんて光栄でしょう? 死んでイカしてあげる。 命は拾ってあげる。これから、私だけのマゾ犬になるのよ」
 浩一の父に不安や恐怖の色はなかった。後ろを掘られながら、振り返って、陶酔したような目でミサトを見つめている。
 「快楽死を味わわせて差し上げま〜す!」 
 ミサトは四つんばいの浩一の父を後ろから責めながら、首から垂れている紐を掴んだ。引き絞ると首輪が頸動脈を締め上げた。
 みるみる浩一の父の首筋に赤い鬱血がはらみ、髪のけが逆立った。
 背後から責めるミサトには見えないが、赤紫の頬に真っ赤に充血した形相は想像にかたくなかった。 突くたびに一層浩一の父はビクビクと痙攣し、ビリビリと細かい震えを見せ始めた。墜ちる瞬間を見極めて緩めてやると、一気に快楽が脳関門を突き抜け脳髄に流れ込んだ。
 「オボッ!」脳内で爆発が起こり、真っ白い閃光に包まれた。意思とは無縁の死に際の声が上がる。
 すぐに、締め付けを戻して、もう一度貧血状態に戻してやる。
 「グホッ!」
 後ろを突かれながら、脳内を何度も、何度もブラックアウト寸前まで追い上げて引きずり下ろす。
 脳内の血管の隅々まで、快楽が迸る感覚に浩一の父は悲鳴を上げていたが、声帯も抑制が利かなくなり壊れた風穴のようにすきま風のような音が発するのみだった。
 「ひゅ〜、ひゅ〜」声ではなく、すきま風だった。
 ミサトに開けられた穴から魂が抜けていく、すさんだ洞窟に吹く風の音。音は寂しげであるが、死の間際にある浩一の父は、言語を絶する快楽の爆発を味わっていた。
 「そら・・・」
 「そら・・・・」
ミサトが静かに静かに声を掛ける。もやは浩一の父は意識を失いながら、ミサトの手綱裁きと腰使いにのみ反応し、それが、唯一の生命反応だった。この反応さえなくなったときは死を意味した。その寸前の世界にミサトの紐一本で、首を括った状態でぶら下がって死の闇を漂っていた。
 「そ〜〜〜ら・・・」死の闇が浩一の父の足先をソヨソヨと冷たく愛撫する。 下からそれは、ジワジワと音もなく這い上がり、突然全てが真っ暗になった。 何も聞き取れず、何も感じない無の世界に入った。下半身に小さな繋がりを感じたが、夢かもしれない。肉体を失い、魂のみとなって、快楽のみの世界に拡がってゆく。
 後で思い出そうとしても、なかなか思い出せないが、危険な香りのする何度でも味わいたくなる体験だった。
 浩一の父はミサトにこの世界に連れて行ってもらうのが楽しみになっていた。 全ての束縛から、ミサトのことも忘れ、解放される安らぎがあった。それが、どのくらい続くのかは定かではない。
 しかし、目覚めた後は生まれ変わったような気持で、ミサトがとてもまぶしい存在に見える。 生まれて初めてであった異性のように、強烈な刷り込みを覚えた。
 「こっ・・・」ひときわ小さい咳をして浩一の父の体が弛緩してゆく。完全に逝っている。 これ以上は本物の命の昇天を意味する。
 ミサトが紐を解くと、パタリとベッドに沈み込んだ。
 後ろから引き抜こうとすると、ここはまだくわえ込んでいたいようだ。離さない。シンボルを二、三回扱いてやると、フワリと緩む気配があったのでミサトはその隙に引き抜いた。
 浩一の父が沈んでいるシーツは、延々と搾り出された迸りで大きなシミをこしらえていた。
 手首に指を沿わして脈をとってやる。
 脈はある。 きわどい死線を彷徨わせてやったのだ。 一歩まちがえれば、殺人。 まだまだイカしておかねばならない。
 
 こうして男はみな、ミサトのテクニック溺れてゆく・・・
 ミサトは男の人相をみただけで、何をされたいのか的確に見抜けるほどである。責めるのが好きなSを自負する男でも、ミサトにかかれば、ほんの小さな心の隙間につけ込まれ、隙間を広げられてしまう。男は拡がった穴に奴隷の喜びをたたきこまれ、ミサトなくして生きてイケないように調教されてしまう。

 浩一の父は知らなかったとはいえ、こんな魔性の女を愛人にし、メイドとして、屋敷に招き入れ、あげくに二人きりになってしまったのだ。悪魔は獲物を誘惑するとき、必ず、周りの人間を排除してしまう。それから、孤独になった獲物に優しい言葉で誘いながら、だんだんと自分に逆らえない奴隷にして魂を抜き取ってしまう。
 悪魔はなぜそんな面倒な手順を踏むのか。 約束事を破らないように、獲物に自ら選択させるというのも、であるが、本当は悪魔は退屈を恐れる。 待つのは、耐えられても、退屈は我慢ならなかった。一気に片づけては、その後に退屈が待っている。
 ただでさえ、人間は退屈な生き物だ。悪魔が自然を愛するのは自然は退屈させないからである。
 ミサトも退屈は嫌いであった。
 「みんなそうやって私の奴隷に墜ちてゆくんです」

 分泌液のしたたるディルドを見つめながら、ミサトは立って、ベッドから降りると部屋を跡にした。
 シャワーを浴び、返り血を流すように、念入りの体を洗う。
 部屋に戻ると、浩一の父は、まだ気を失ったままであった。
 ごろりと転がしシーツにくるむと、そのまま廊下に引きずり出す。
 部屋の窓を開け放ち、空気を解放する。
 部屋の片づけにかかるとしよう。 メイドは手際よく部屋の中を動き回り、ぽんぽんとバスケットに汚れ物を詰め始めた。
 浩一の父も汚れ物である。ワゴンに半身を載せられた浩一の父を、無造作に脚を持って浴室まで引っ張ってゆく。
 うっすらと目を開けると廊下の天井が見えた。
 それは、ゆっくりと、流れている。
 「あら、お目覚め」
 不意にミサトの顔が覗き込んだ。
 手のひらを浩一の父の瞼にそっとかざし、目を閉じさせる。
 「寝てなさい」
 ミサトの言葉に意識が再び遠のいてゆく。
 「今から浴室に運んであげる」
 「真っ白になるまで洗濯してさしあげます、フフフ・・・」
 終わったと思うと、また始まる。
 第二、第三の責めが、続けられた。
 「洗濯・・・」言いかけて浩一の父はガックリと意識を失った。 洗濯というのは、プレイの後に、ミサトが浴室で体を洗ってくれる行為を指した。 プレイで汚れた衣服と含めて、ランドリースペースのある浴室へと連れて行かれ、そこで、全裸になったミサトから、改めて肌と肌を使った責めが待っている。
 バスタブにつかった浩一の父にミサトが脚を使って洗濯をするのだ。 時にミサトは、ナイロンストッキングをはいたままの脚責めを楽しんだ。 タップリとボディソープを泡立てたミサトの艶めかしい脚が、浴室のバスマットに寝かされた浩一の父の全身を、ザラザラとこすり立ててゆく。 それは、韓国のアカスリのように、肌に心地よく、皮膚が生き返るような新鮮な刺激だった。
 上から見下ろされ、脚でいいように、弄ばれる男の様は、さながら、人間洗濯であった。頭の先から始まって、目、唇、匂い、声、艶めかしい肌、水蜜桃のような胸、白魚のような指、強靱な腰、性器、脚、爪先に至るまで、跪き崇拝するように、イカされる魔力を覚え込まされてゆくのだ。
 洗濯は男根に至っては、ミサトの肉筒が洗濯を行う。 男根は肉筒の中で、マドラーのように、かき混ぜられるのだ。
 ミサトの激しい腰使いは、鉛筆削りに挿した鉛筆のように、男をちびさせてゆく。 実際にそれは、粘膜で男根が削られるような痛みと快楽を与えた。
、男を嫐り倒したあとは、必ずミサトは挿入を望んだ。
 立たなくても立たす術にはことかかない女である。
 浩一の父は疲労困憊も考慮されず、ミサトの中でミサトのかけ声に遭わせて時折腰を振る。
 この段階で、ミサトの感じ方は異常な程で、歌を歌うような美声で戦慄いた。
 その声のビブラートが、ビリビリと内臓を震わせ、中にいる浩一の父すら、その美声に合わせてマインドストームを禁じ得なかった。
 ミサトによって後ろの快楽に目覚めさせられた男は、もはや、男根のみの、刺激には鈍くなっており、ミサトの激しい腰使いにも充分持ちこたえることが可能になったので、ミサトは思う存分それを堪能することができるようになった。
 ミサトの名器は、そのすばらしさを思う存分男に味わわせてやることができ、なおかつ、ミサトも思う存分、虜にした男で快楽を味わうことが出来た。
 こうして男は、全身余すことなくミサトに食らいつくされることになる。

 おぞましい快楽責めを受け、快楽調教の果てに浩一の父を待っていたのは、ミサトへの絶対服従だった。ミサトの性奴隷として宣誓させられるのだ。 愛人契約よりも淫らで、厳しく、主従関係の明確な異常な内容の契約を交わした。 

 浩一の父がミサトの快楽調教から奴隷調教に移行するまで、出会ってから半年を要した。

 しかし、息子の浩一は組みしやすかった。
 父親と同じ資質を受け継いでいることが分かったので、
 強引に進めてやったが、問題はなかった。
 罠に単身で乗り込んできた、経験不足の未熟な若い雄は、いともたやすくミサトの魔手に屈したのだった。
 このまま何度も失神する程の責めを味わわせてやれば、誰もがいずれ臨死体験にハマる。 そのときミサトが命を拾ってやるのだ。そうなれば、この親子を完全に奴隷化できる。
 この親子の持つ物全てがミサトの意のままになるのだ。

 夏にさしかかったある日のこと、今日はなぜか、ミサトに息子の浩一についてあれこれと尋ねられる。
 しばらくして、ミサトは驚くべきことを口にした。
 息子を呼び寄せた、と。

 驚く浩一の父に、ミサトは人目会ってみたいだけだ、と、言うが、それだけで済むはずはない。 
 ああ、浩一が来る・・・浩一を見たらミサトは黙って指をくわえていられるはずがない。必ず手を出す。 息子が巻き込まれる。
 浩一もミサトの虜にされてしまう。いや、そんなことはいやだ。
 ミサトは俺一人のもの。息子といへど、渡してなる者か。
 
 最近は記憶力がめっきり衰えてしまった。
 ミサトに何をされたのかも忘れてしまう。
 ミサトが傍にいないと、何がどうだったのか、分からない。
 しかし、今はわかる。あの娘を焚きつけて、浩一を遠ざけてしまえ、ミサトのオモチャにしてなるものか。
 浩一は女房の忘れ形見。ミサトには渡さない。
 何か得策は・・・・・・ええい何もわからん。
 ミサトお姉様に聞いてみよう。
 よかったこれで、ミサトお姉様に可愛がってもらえる理由が出来た。 今は何月だったかな。熱い。夏なのだろうか。昼過ぎなのに、ミサトお姉様はこない。何かあったのだろうか。
 昼飯は食べたくない。まだ満腹だ。ご奉仕も受けたくなかった。
 浩一の父はミサトのことをボンヤリ思いウトウトとし始めた。
 昼食はすませたばかりであった。もちろんその後はミサトに責められ失神から目覚めたところである。
 浩一の父は脳の機能が低下していることすら気づかなくなっていた。 今の浩一の父は、食事もミサトの咀嚼から口移しで取っている為、箸を使わなくなって長い。 箸も使えないほど手先の感覚が鈍くなっていることなど夢にも思わないだろう。
 
 先日、ミサトから、浩一が来ることを知らされたことを忘れていた。それだけではない、ミサトはその浩一が今日来るので、迎えに外出していることも忘れていた。
 ときどき絶望し、それも忘れる。ミサトの快楽も忘れ、何度も同じ責めを繰り返されるのに、初めてのように反応した。
 反して肉体は覚えたことを忘れず、従順に、一層、いい反応をするようになった。
 失神する頻度も最近は毎度のことである。
 目覚めたその後は、頭の中に綿を詰められたような状態が続いた。
 不動産で成功を収めた男は歯車がガタガタに狂い始めていた。
 ミサトの指先が歯車を悪戯に狂わされてしまった。
 今日、父は息子に会う。しかし、覚えていられないだろう。

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メイド 魔性の快楽地獄